第5話
●プロローグ
独狐求敗「弟子の敗戦と………死亡………」
落ち着きを保とうとする独狐求敗
だが、怒りを抑えきれなくなる
独狐求敗「そして……そのファイトの相手の名こそ、ネオホンコンのガンダムファイター、東方不敗!!」
ドモン「!?」
驚くドモン
東方不敗「………」
かすかな皮肉の笑みを浮かべる東方不敗
独狐求敗「まさか、お前がガンダムファイトに出場しているなどとは………よく先代掌門が許されたものだ………」
言いかけてフと気づく独狐求敗
独狐求敗「いや、よもや………」
一瞬考える独狐求敗
しかし、すぐさま合点がいく
独狐求敗「わかったぞ!お主、流派に根付くあの因習に従ったか?!」
東方不敗「姉弟子は、アレをご存知でしたか?」
独狐求敗「うむ、流派を出奔したのち、先代掌門の古い知己から聞いてな………」
東方不敗「そうでしたか………」
悲しげに黙る二人
その様子に不思議に思うドモン
ドモン「因習………?何のことだ??」
それぞれの想いで対峙する独狐求敗、東方不敗、ドモン
その情景に重なり現れるストーカー
ストーカー「流派の掌門の座の下に繰り広げられた姉弟の確執………
そして絶望の旅路の果てに待っていた癒し………
ですが、それは一転して更なる深き絶望を作り上げてしまいました………
そうです………
全てはガンダムファイトの名の下に………
そして今、独狐求敗と東方不敗に巡る因果は、
ドモン・カッシュの運命にも襲いかかってくるのでした………」
× × ×
独狐求敗の話に唖然と聞き入るシャッフルのクルーたち
レイン「ドモンの流派にそんな過去が………」
思わず手を止めているレイン
× × ×
同じく全てを納得したウォン
ウォン「なるほど……そういう経緯でしたか………ですが………」
ネオホンコン上空を見上げる
巨大コーナーポストが更に落下してきている
ウォン「これは計算外すぎる!!!………なんとかしてくださいよ〜シャッフルのみなさん!!」
ドモンたちからシャッフルのそれぞれの戦いに目を移すウォン
一方的に押され苦戦しているシャッフルのメンバー
シャリー「まずいわ、コーナーポストの落下スピードが速くなってる!」
バニー「このままじゃ、私たち………」
ジャネット「ううん、ネオホンコンそのものが全滅」
キャス「そうなったらガンダムファイトも何もなくなるわ………」
× × ×
〜イメージ〜
コーナーポストがネオホンコンに突き刺さり大爆発を起こす
× × ×
レイモンド「ナスターシャさん、何か手立てはないものでしょうか?」
うろたえ気味のレイモンド
ナスターシャ「ううむ………やはりバリアをなんとかしなければ!」
焦る一同
レイン「せめてガンダムが使えればいいんだけど、このバリアはガンダムのパワーを無効化してしまう………」
そこへ割って入るシュバルツの声
シュバルツ「いや!方法ならある!!」
一同「ええっ?!」
驚き見るとシュバルツがバリアに向かって立っている
シュバルツ「みんなの新しいギミックを動かすには、一瞬でいいんだな?」
ナスターシャ「あ…ああ!」
シャリー「通信さえ届けばそれで」
瑞山&恵雲「十分ですぞ」
レイモンド「後はなんとかなります!!」
シュバルツを希望の眼差しで見る
シュバルツ「ならば、その一瞬を逃すな!!」
言い放ち、両手をバリアに押し当てるシュバルツ
シュバルツの全身にバリアショックが走る
その姿を驚き見るレインたち
レイン「シュバルツ!!」
シュバルツ「うぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
ショックに耐えるシュバルツ
両手を近づけ指をバリアに突き立てる
シュバルツ「レイン!!お前は早く独狐求敗の弱点を探し出せ!!」
レイン「でも、それじゃあなたの体が?!」
シュバルツ「かまうな!!私にはゲルマン忍法がある!!このくらいのバリアなら!!」
バリアに差し込んだ指が、バリアに裂け目を作ろうとする
シュバルツ「ぉぉぉぉぉおおおおおおあああああああ!!!!!!!!」
指が反り返り、手自体があらぬ方向へと向き始める
レイン「でも!!」
シュバルツ「急げぇぇぇぇええええええ!!!コーナーポストが迫っているぞ!!!」
更にネオホンコンに迫るコーナーポスト
レイン「わ…わかったわ!!」
身を引きつつも、手持ちのコントロール器を操作するレイン
その姿に続くナスターシャたち
ナスターシャ「ようし!!我々もコントロールの準備だ!!シュバルツの力を無駄にするな!!」
シャリー「わかったわ!!」
瑞山&恵雲「急ぐぞ!!」
レイモンド「はい〜〜〜!!!」
コントロール器を構える一同
それを背に、苦痛に耐えるシュバルツ
シュバルツ「そ、そうだ………それでいい!!私の手ならば心配は無用………」
シュバルツの両手の指が反り返りつつ分解している
更に、それを再生が追いかけている
シュバルツ(私の体はデビルガンダムのコピーシステムからできている!だからバリアで手が破壊されても再生を繰り返せば、バリアは必ず破れる!!)
心の中で叫ぶシュバルツ
しかし、バリアのショックは更に強まりシュバルツを包んでいく
シュバルツ「!!!!!!!!!!!」
次第に踏ん張る膝が震え出す
●独狐求敗とドモンの闘技場
独狐求敗「ふふ………戦う事もできぬ雑魚どもが苦労しとるわ………」
レインたちを冷ややかに見る独狐求敗
ドモン「やめろシュバルツ!!そのままでは!!」
思わずシュバルツたちに向かって駆けつけようとするドモン
独狐求敗「!!」
即座に白扇子でゴッドガンダムの膝を打つ独狐求敗
不意をつかれ、倒れるゴッドガンダム
東方不敗「無駄だ、ドモン!それよりも、この女狐の話の続きに興味はないか?」
冷ややかにドモンを見る東方不敗
ドモン「それは…師匠が……」
言葉を詰まらせながら独狐求敗の顔色を伺う
独狐求敗「………………」
東方不敗「さよう、この女狐の弟子を殺したのはワシだという事だ」
× × ×
〜インサート〜
大地に倒れた青年弟子を見下ろしている東方不敗
× × ×
独狐求敗「!!!」
怒りに握った拳から血を滴らせる独狐求敗
東方不敗「私怨!」
不敵に笑みを返す東方不敗
東方不敗「つまりは仇討ち!だが、おかしな事を言う!今さっき弟子は破門したと言うたにのう?何を思ってのこと」
独狐求敗「好きに言え!!だが今日あるのはお前が逃げたためであろうが?!」
ドモン「逃げた??師匠が??」
耳を疑うドモン
独狐求敗「そうよ!!この者は私の復讐が怖くて逃げ隠れしおったのだ!!」
ドモン「ばかな!師匠に限って逃げるなど!!」
東方不敗「好きに言わせておけ!!第一あの時、血気に逸っておかしくなったのを忘れたか?!」
独狐求敗「いいや!誰が忘れるものか?!」
怒りに沸く独狐求敗
独狐求敗「あの時!あの時、私は今度こそガンダムファイトを壊滅させてくれようと!!」
●過去
嵐の中を走る独狐求敗
目指すは地上に設置されたガンダムファイト委員会である
独狐求敗「おのれ!ガンダムに関わる者、全てをこの世界から消し去ってくれる!!!」
眼前に迫る委員会ビル
その前に一人の男の影が立ち塞がる
東方不敗である
東方不敗「………………」
独狐求敗「貴様ぁあああ!!!!!よくも愛弟子をををををををををを!!!!!!!」
そのまま東方不敗に飛びかかる独狐求敗
× × ×
〜現在インサート〜
東方不敗「独狐求敗の急襲を察知した委員会は、一時の間ファイトを凍結し、同門流派のワシに独狐求敗征伐を命じたのだ………」
冷静に記憶を辿る東方不敗
東方不敗「そしてワシは此奴に正面から勝負を挑んだのだ!!」
× × ×
激音を立て打ち合う二人の拳
互いに一進一退の対決
東方不敗(現在)「だがな、十二の昼夜を重ねても二人の拳は一向に決着を見ず」
独狐求敗(現在)「かくなるはと、互いの最強の技で決着を付けようとしたのだ!!」
力を込め構える二人
東方不敗「東方不敗が最終奥義!」
全身に気力が溢れる東方不敗
独狐求敗「それを破るは独狐求敗!!」
更に気力を増大させる独狐求敗
独狐求敗「愛弟子と共に編み出したるは、同じく流派・独狐求敗、最終奥義!」
東方不敗「石破!天驚!!!!」
独狐求敗「天地!天愕!!!!」
技名と共に打ち合う二人
ぶつかる二人の気力の弾丸
東方不敗・独狐求敗「拳ぇぇぇええええええんんんんんん!!!!!!!!!!!!!!!」
互いの気に押される二人
東方不敗・独狐求敗「!!!!!!!!!!!」
叫びと共に吹き飛ぶ二人
× × ×
〜現在インサート〜
ドモン「二人の拳は互角?!ですが、石破天驚拳は流派最終奥義!!それを!!」
たまらずに割って入るドモン
東方不敗「我が不徳の致すところよ………」
独狐求敗「それを言うのは私の方だ………石破天驚拳を破るために愛弟子と共に研鑽した《天地天愕拳》………だが、その夢は叶わなかった………」
肩を落とす独狐求敗
× × ×
倒れている二人
やがて起き上がり最後の一拳を撃ち合おうとするが、力尽きてしまう
× × ×
〜現在インサート〜
過去の勝負の結末に、苦い思いの東方不敗
東方不敗「結局、決着はつかず、これ以上は無意味と悟り改めて、ガンダムファイト終了を待っての再戦を約定し、その場を去ったのだ………」
独狐求敗「なのに………」
その先に我慢ができなくなってくる独狐求敗
独狐求敗「なのに、この男は帰ってこなかった!!私との決着の場に二度と現れなかったのだ!!これを逃げたと言わず、なんと言う?!?!」
× × ×
ギアナで独り立ち尽くしている独狐求敗
× × ×
独狐求敗「!!!!!」
怒り東方不敗を指す独狐求敗
東方不敗「ふん………」
ドモン「師匠………」
信じられない眼差しで東方不敗を見るドモン
ドモン「確かに………師匠は12回大会に優勝し、ギアナで留守を預かっていた俺の前に突然帰ってきた………そして」
× × ×
〜ギアナの回想〜
ドモンの拳にキング・オブ・ハートの紋章が輝いている
ドモン(現在)「俺にキング・オブ・ハートを継がせて、再び姿を消した………」
去っていく東方不敗
× × ×
ドモン「その後は、行方知れず………再び会うことができたのは、このガンダムファイトの新宿………でも師匠が勝負を捨てて逃げ隠れしていたなんて考えられない………じゃ一体師匠に何が??」
東方不敗を懐疑に見る
東方不敗「簡単な事だ………ワシには何より優先せねばならん事があっただけ………」
想いに耽る東方不敗
× × ×
一人の男児の姿が見える
その子供に囁く東方不敗
東方不敗「名は《輝珠掌上(きじゅしょうじょう)》………この演舞を忘れるな………更に一手一手の音を聞け」
× × ×
ふと我にかえり、ごまかすように逸らす東方不敗
東方不敗「いや……もしかすれば、ただのすれ違いだったのかもしれん………だが…人のことより姉弟子、あなたは何をしていた?」
逆に独狐求敗を問い詰める
独狐求敗「死んだ」
ドモン「え?」
独狐求敗の意外な言葉に驚くドモン
独狐求敗「死んだのだ………」
あっけらかんに答える独狐求敗
× × ×
〜過去〜
独狐求敗「再戦を諦めた私は、そのまま見つけた洞穴で息を引き取ったのよ………
決して自死ではない………
ただ自然に身を委ねただけの事………
おそらく私は流派を出奔したあの時に死んでいたのだ………
そして流派東方不敗への執念で生ける屍として戦っていたのだろう………」
悟りを開いたように語る独狐求敗
ドモン「………そんな………」
東方不敗「いやいや、屍人と生者の境界など案外紙一重かもしれんぞ、なぁ姉弟子」
独狐求敗「さもありなん………まぁ、確かな事は私の背中を押してくれたのだ………おまえたちがデビルガンダムと呼ぶものがな」
× × ×
ガンダムヘッドの残骸が広がるギアナ
その残骸の一部が蠢き、地下へと進んでいく
やがて残骸は暗闇の中で一つの墓へと形を変え、更に一人の女の姿へと変化を見せる
× × ×
独狐求敗「そして目が覚めればガンダムファイトは今も不完全なまま世界を跋扈し、その醜態をさらしておるではないか?!しかも、不敗だけでなく弟子までも《シャッフルの不介入》を侵してファイトに参加しておるとは、なんたる不埒千万!!」
不敗とドモンに問い迫る独狐
独狐求敗「ならば短い間とはいえシャッフルだった私だ、ダークとしてのお役目と共に、不敗の弟子も同じ目にあわせてくれて何が悪い!!!」
ゴッドガンダムに襲い掛かる独狐求敗のガンダム・マスター独狐
ドモン「うわぁぁあああ!!!!!」
白扇子の打ち技で叩き伏せられてしまうドモン
東方不敗「本音を吐きおったな!」
独狐求敗に襲い掛かる東方不敗
独狐求敗「お前は後だ!!」
白いマスターの九尾のファンネルプレートがマスターへと飛び向かう
東方不敗「むぅっ!!」
瞬間、九尾のプレートがマスターの全身を包囲し、一枚が首にその刃先を突き立てる
独狐求敗「動くなよ………」
マスターガンダムの首から一筋のオイルが滲み出る
東方不敗「デビルガンダムの力を良く使いこなしている………感心だな」
独狐求敗「さすがです姉弟子………とは言わんのか?」
東方不敗「それは、そこにいるバカものを倒してからにしていただきたい」
ドモンを顎で指す東方不敗
ドモン「隙ありぃぃいい!!!!!」
拳を繰り出すドモン
独狐求敗「遅い!!」
ゴッドガンダムを白扇で叩くガンダム・マスター独狐
ドモン「何?!」
続けて拳を繰り出すドモン
だが、全ての拳を躱されてしまう
独狐求敗「それ、右だ!左だ!!続けて左!上下正面!!どれもこれも遅い!鈍い!」
ドモン「何故だ?!何故当たらない?!」
焦るドモン
東方不敗「………………」
その様子を黙って見ている東方不敗
× × ×
レイン「そうよ………どうして当たらないの??」
コントロール器を操作し、状況を計算するレイン
レイン「だってドモンの腕はギアナでの修行で数段上がっているはず!それは東方不敗を退けた事で証明できている!!なのに、独狐求敗には当たらない!!」
困惑するレイン
レイン「それは同じ流派だから?そんなに先を詠む事なんてできるの?!」
自分の予想を否定するレイン
レイン「何かある!何か原因が!!」
× × ×
ドモン「はぁ……はぁ………」
動きを止め、肩で息をするドモン
白扇子で足を掬われ転倒するドモン
独狐求敗「こんな腕で流派東方不敗を名乗るのか?!
キング・オブ・ハートを継げるのか?!
世界の秩序を守れるのか?!
そも、お前は何のために戦う!!
愛か?平和か?!
なら笑わせる!!
あの世で我が愛弟子も笑っておるわ!!
さぁ、叩頭でもして許しを乞うか!!
えぇ?この未熟者!!
未熟者めがぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!!」
ドモン「ぅぅぅぅうううううう!!!!!!!」
独狐求敗の連続攻撃に耐え忍ぶ事しかできないドモン
ドモン「だめか………やはり俺にはシャッフルの紋章は重すぎるのか??!!
このままガンダムファイトも終わってしまうのか???!!!」
苦悶のドモン
だが瞬間、
× × ×
冷凍刑の父、カッシュ博士が見える
× × ×
ドモン「いや!!俺は負けるわけにはいかない!!」
全身に気力が蘇るドモン
独狐求敗「むん?!まだこれほどの気力が?!」
驚く独狐求敗
独狐求敗の連打攻撃の中から立ちあがろうとするドモン
ドモン「戦って戦って!戦い抜いて、父さんを取り返すぅぅううううううう!!!!」
立ち上がり始めるドモン
独狐求敗「ばかめが………!!!」
一瞬怯む独狐求敗
そこへ聞こえてくるチボデーの声
チボデー「そうだ………!!諦めるな…ジャパニーズ!!!」
× × ×
様々なチャンピオンたちから連打されるマックスターのチボデー
チボデー「こんな連中に負けるような俺たちの夢じゃねぇ!!」
初代「何??」
連打されつつも目がイキイキとし、ガードが強くなり始めるチボデー
チボデー「そうだ!!俺の育ったダウンタウンのみんなに、夢と希望を見せるんだ!!
そのためにはダウンなんてできる訳がねぇ!!!」
熱気と共にパンチの群れに立ち向かうチボデー
初代「ぉぉぉおおおお???????」
チボデーの姿に怯む初代
× × ×
ジョルジュ「チボデー!!独りで抜け駆けはさせませんよ!!私とて、失われつつある我が国の騎士道を指し示さなければなりません!!それが私の夢と使命なのです!!」
兵士ガンダムの群れの中で耐えるジョルジュのガンダムローズ
その全身に兵士ガンダムのサーベルが無数に刺さっている
ジョルジュ「!!!!!!!!!!!!!」
JD「な…なんだこの男の気高き鋼鉄の精神力は?!」
怯むJD
× × ×
サイ・サイシー「おいらだって少林寺の再興!!」
点穴により固まっていた全身が動き始めている
サイ・サイシー「そのためには最終奥義に命を賭ける!!!」
ドラゴンガンダムの背後に巨大な蝶の羽が輝き始める
創始「おおっ??!!あ、あれは一体???」
その美しさに魅せられる創始
× × ×
アルゴ「ガイアクラッシャー!!!!!!」
再生するガンダムマトリョーシュカを砕くガイアクラッシャー
その中から破片をかき分け現れるボルトガンダム
アルゴ「お前たちに遅れは取らぬ!!!海賊仲間の釈放のためにも!!」
咆哮を上げるアルゴ
× × ×
シャッフルの四人が揃ってファイティングポーズを取る
シャッフル「ガンダムファイトに夢をかける!!」
シャッフル・ガンダムに闘気が立ち上がる
× × ×
シュバルツ「そうだ!!戦え!シャッフル同盟!!!!!今私がこのバリアを!!!!」
バリアを切り開こうと踏ん張るシュバルツ
シュバルツ「ぉぉぉぉおおおおおお!!!!」
だが、バリアの反作用が増していく
シュバルツ「いかん!!バリアの威力に押し戻されていく!これでは間に合わない!!」
と、その瞬間、背中を支えられる事に気づく
シュバルツ「おぉ?!」
体が押され力が入るシュバルツ
礼を言おうと背中を押す相手を見る
シュバルツ「助かる………うん?!」
それは一人の少女である
シュバルツ「君は………??」
少女「ネオスウェーデンから来たアレンビー・ビアズリー!!」
シュバルツ「なんと、君のような少女がガンダムファイトに?!」
アレンビー「そうよ!!私、強いんだから!!」
シュバルツ「はは!!それは試合が楽しみだ!!」
アレンビー「お手柔らかにでも、今は!!」
シュバルツ「このバリアに穴を開けよう!!」
アレンビー「うん!!」
力を合わせる二人
その二人の姿を見ているシジーマたち
シジーマ「お…おい………俺たちもいくか?」
エリック「ああ、このままじゃまずそうだ」
カルロス「ネオホンコンが吹っ飛べばガンダムファイトも何もなくなるからな」
上空に迫るコーナーポスト
ルドガー「ああ………よし!みんなでいくぞ!!」
他のファィターたちにも声をかけ、シュバルツへ駆け寄る一同
次々とガンダムから降り立つファイターたち
アレンビー「そこのデカいオジサンも!!」
馬車の上でのんびりしたままのマーキロットに呼びかける
マーキロット「ふぅぅぅ………ガラじゃないが、やるしかないな」
ゆっくりと駆けつけるマーキロット
一塊となってシュバルツの背中を押す
一同「ぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
その様子を笑い見ているミケロ
ミケロ「へへっ!!ご苦労なこった、なぁチャップマン、そろそろ東方不敗の旦那から脱出の方法の連絡は入ったか?」
チャップマンに笑い問うミケロ
チャップマン「………」
だが、チャップマンは黙って首を振るだけである
ミケロ「って…それじゃ………やっぱ俺たちもここから出れない………」
青ざめていくミケロ
ミケロ「こりゃまずい!!」
慌てて一同に混ざるミケロ
シュバルツ「頼むぞ!みんな!!」
一同「ぉおおお!!!!」
シュバルツ「むぅぅうううんんんんんんんん!!!!!」
シュバルツの指がバリアに深く食い込む
アレンビー「ゆ……指が入った!!」
喜ぶアレンビー
瞬間、破壊されるシュバルツの指が見える
アレンビー「??」
だが、目の錯覚だったように指は戻っている
アレンビー「今のは………??」
シュバルツ「なんでもない!それより、も……もう少しだ………」
アレンビー「う………うん!!」
シュバルツに気を逸らされ、背中を押す手に力を入れる
バリアの破壌が始まる
シュバルツ「ど………どうだ…………!」
シュバルツの両腕が、カーテンを引き裂くように左右へ広がる
だが、それに乗じてバリアのパワーが高まる
シュバルツ「だ………だめか………!!!!」
シュバルツが弱気を見せかけたその瞬間
響き渡る一発の銃声
同時にバリアが乱れを見せる
シュバルツ「!?!」
見ると、チャップマンが銃口を向けている
シュバルツ「チャップマン??」
チャップマン「………………」
黙ったまま、更に連射する
弾丸に弾丸が重なり当たり、バリアに食い込んでいく
アレンビー「すごぉ〜〜〜い!!」
着弾した場所からバリアの乱れが広がる
シュバルツ「さすがだ!!チャップマン!!」
チャップマン「………」
シュバルツの呼びかけに黙ったままタバコに火をつける
更に次の瞬間、一閃と共にシュバルツの両手をバリアに突き刺すクナイ
シュバルツ「私のクナイが?!」
声「これでバリアから弾かれずに済むだろう?」
見ると声の主は、いつの間にか足元にいたキラル・メキレルのマンダラガンダムである
キラル「後は任せる」
一瞬にして姿を消すキラル
シュバルツ「なんと不気味な!!だが確かにこれならば!!」
バリアに打ち付けられた両手を不敵に見るシュバルツ
シュバルツ「よぅし!一気にいくぞぉぉおおおお!!!!!!!!!!!!!」
一同「ぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!!」
力を込める全員
シュバルツの指が左右に広がり始め、
ついにバリアに穴が開く
シュバルツ「やったぞ!!!」
踏ん張りつつ、クルーたちに叫ぶシュバルツ
シュバルツ「みんな!!今だぁぁあああああああ!!!」
ナスターシャ「了解!!」
シャリー「決勝大会新ギミック!」
瑞山&恵雲「システム回路!!」
レイモンド「コントロール!!!」
全員「オォォォオオオオンンンンンンンンン!!!!!!」
各ガンダムに通信を送るシャッフルのクルーたち
× × ×
チボデー「助かったぜ!!」
ジョルジュ「礼を言います!!」
サイ・サイシー「みんなの力!!」
アルゴ「受け取ったぁあああ!!」
通信を受け、自分のガンダムに新しいパワーが宿った事を感じる一同
その気配を受け、威圧されるダークたち
ダークたち「むむむむむむむむむむ!!!!!!!」
腕が軋みガードを開き、その後ろから眼光を放つガンダムマックスター
シールドが分離を始めるガンダムローズ
輝く羽が現れ出すドラゴンガンダム
ガンダムマトリョーシュカの中のボルトガンダムのシルエットが輝く
シャッフル「さあ!勝負はこれからだ!!!!!!!」
シャッフルのガンダムたちに闘気が立ち上がる!!!
続く……