天地天愕

第6話

●前回

バリアにシュバルツの指が食い込み広げ始める

シュバルツ「よぅし!一気にいくぞぉぉおおおお!!!!!!!!!!!!!」
一同「ぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!!」

力を込める全員
シュバルツの指が左右に広がり始め、バリアに穴を開ける

シュバルツ「みんな!!今だぁぁあああああああ!!!」
ナスターシャ「了解!!」
シャリー「決勝大会新ギミック!」
瑞山&恵雲「システム回路!!」
レイモンド「コントロール!!!」
全員「オォォォオオオオンンンンンンンンン!!!!!!」

各ガンダムに通信を送るシャッフルのクルーたち

チボデー「助かったぜ!!」
ジョルジュ「礼を言います!!」
サイ・サイシー「みんなの力!!」
アルゴ「受け取ったぁあああ!!」
シャッフル「さあ!勝負はこれからだ!!!!!!!」

シャッフルのガンダムたちに闘気が立ち上がる!!!

×      ×      × 

シュバルツ「よぉし!!」

同時にバリアから手を離すシュバルツ
そのバリアの反動で弾き飛ばされる一同

一同「うひゃぁぁああああ!!!!!」

へたばる一同

シュバルツ「助かったぞ、みんな!!」

倒れたシュバルツに駆け寄り介抱しつつ、一同に呼びかけるアレンビー、続けてシュバルツの手のクナイを抜き外す

アレンビー「うまくいったよ!」
シュバルツ「そ…そうか………君もご苦労だった………」

アレンビー「ううん、それより手は大丈夫なの?!」

シュバルツの手を取るアレンビー
だが、指はなんともない

アレンビー「あれ〜〜〜?確か………」

バリアの中での破壊された指を思い出す

アレンビー「変だな〜〜〜???」
シュバルツ「そ、それよりも………ドモンは!ドモンはどうなった!?」

焦りドモンたちを見るシュバルツ

シュバルツ「うっ!!」

だが、体に残っていたバリアの衝撃に耐える

シュバルツ「ド…ドモン!!!」
アレンビー「ドモンって………あの?」

ゴッドガンダムを見るアレンビー

アレンビー「………………」

ゴッドガンダムに魅せられるアレンビー

アレンビー「だったら大丈夫………私、わかるよ」
シュバルツ「え??」
アレンビー「あのガンダムは負けない!!だって強いから!!!」

自分のことのように満面の笑みで見るアレンビー

×      ×      ×

ドモン「!!!!!」

闘気を燃やすドモン

×      ×      ×

シュバルツ「ぁあ!!そして、シャッフルのみんなもだ!!」

シャッフルたちを見るシュバルツ

闘気を燃やすシャッフルのガンダムたち

ダークたち「むぅぅううううう!!!!!!」
「この場に及んで意気上がるとは?!」
「全く持って何ぞあれ!?」
「観測不能!!」

シャッフルの闘気に押されるダークたち

チボデー「それじゃぁ新ギミック!まずは俺から試させてもらおう!!」

初代に向かって拳を差し出すマックスター

チボデー「来やがれ!チャンピオンたち!!」

ファイティングポーズを取るチボデー

初代「よくぞ言った!!だが、これが最後!!我らが歴代パンチ受けてみよ!!!」

背中に現れる歴代チャンピオンたちと共にパンチを繰り出す初代

初代たち「うぉぉおおおおおおお!!!!!!!!」

無数のチャンピオン・パンチがマックスターに襲いかかる

チボデー「へっ!!ならば!!」

マックスターの全身が輝き、シェイプアップ・スタイルの装甲が更に分離し出す

チボデー「オープンガード!!減量完了!!計測クリアァアアアアぁぁぁぁ!!!」
初代「なんとぉおおお!!!!!」

分離した装甲がガードとなって、チャンピオンたちのパンチを受け流す

チボデー「右フック!!左ストレート!!アッパーカットォォオオオ!!!!!!」

更にフットワークとパンチで、歴代チャンピオンたちの拳を避けつつ、本体の初代に向かって突き進むマックスター

初代「今までの3倍早い!!なんという身軽さだ!」

《2代目》《3代目》《5代目》と、次々に歴代チャンピオンを打ち倒し、初代に迫るマックスター

初代「素晴らしい!!素晴らしいぞぉぉおおおお!!!!!」

構える初代

初代「だが、これが避けれるかぁあああ!!!!」

右ストレートを繰り出す初代

チボデー「なめるなぁあああ!!!!」

同じく左ストレートを繰り出すマックスター
次の瞬間、凄まじい激突音を立てる二人のガンダム

クロスカウンターが決まっている

チボデー「くぅぅうう!!!!」
初代「ぬぅぅうう!!!!」

拮抗する二人のパンチ

二人「ぐはぁあああ!!!!」

一転して吹っ飛び合う二人

チボデー「ま…まだだ………まだ決着はついてねぇ………」
初代「ふん!!どうやら先に立った方の勝ちらしい!!」

耳を澄ます二人

チボデー「ああ……聞こえるぜ………俺たち二人のテンカウントが………」

どこからか聞こえてくるレフリーのカウント

初代「ならば………私が先に立って………」

立ち上がりかける初代

初代「最後の力で、トドメの拳を!!」

マックスターに向かって走り出す初代
そこへ突然響く声

ギャルズたち「今よ!!チボデー!!」

乗り出し声をかけるギャルズたち

チボデー「了解ぃぃいいいいい!!!!!!」

中腰で初代に向かって構えるマックスター

チボデー「打ち上げロケット!宇宙ロケット!アポロパンチィィイイイイ!!!!!」

マックスターの足が外れロケット噴射で飛び出すボディ

チボデー「1段!!2段!!」

続けて腰が外れ、ブースター噴射でスピードを増すボディ

チボデー「そして3段!!!」

更に噴射分離する胸
同時に構えたパンチが初代を目指して飛び向かう

初代「なんとぉぉぉおおおおおお!!!!!」

猛烈なスピードと威力のパンチが初代のガンダムを叩き砕く

初代「KKKKKKKKKKooooooOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!」

吹っ飛び消えていく初代

同時に鳴り響くテンカウントゴング

チボデー「これがシャッフル同盟反撃の狼煙だぁ!!!!」
シャッフル「おぉぉおおう!!!!!!」

チボデーの叫びに応えるジョルジュたち一同

JD「されど、お前は私が討ち取るのだ!ジョルジュ・ド・サンド!!」

左右に展開し道を作る兵士ガンダムたち
その中を歩み来るガンダムフォローミー

ジョルジュ「望むところ!!チボデーごときに遅れはとりません!!」
チボデー「なんだと?!全くいつも一言多い!!」
レイモンド「ジョルジュ様!お気をつけて!!」

ジョルジュを励ますレイモンド

JD「では!!」
ジョルジュ「改めて!!」

剣を構え合い一礼しあう二人

JD「フォロー・ミー!!!!」

掛け声と共に、ジョルジュに向かう兵士ガンダムたち
次々と襲い掛かり、ガンダムローズを埋め尽くしていく

ジョルジュ「………………」

その中で一切動こうとしないジョルジュ
次第に兵士ガンダムの山が築かれる

そのジョルジュの様子を心配げに見ている瑞山&恵雲

瑞山「ううむ………またしてもJDのあの技か?!」
恵雲「ジョルジュ殿は一体どのような策が?」

瑞山&恵雲の心配に胸を張るレイモンド

レイモンド「ご安心ください。今のガンダムローズは敵の数など問題にしません!それよりもそちらのサイ・サイシー殿は、一向に動く気配が………?! 」

逆にサイ・サイシーを心配げに見る

サイ・サイシー「………………」

静かに微動だにしないサイ・サイシーのドラゴンガンダム
瑞山&恵雲「はい……この新ギミックだけは使いたくなかったのですが……」
レイモンド「と、言いますと??」

見ると、ドラゴンガンダムの背中に美しい蝶の羽が輝き始めている

瑞山&恵雲「この技はサイ・サイシーの命そのもの!!」
チボデー「おいおい、そりゃ、どういう意味だ?!」
瑞山「どうか黙って見送ってくだされ」
恵雲「サイ・サイシー、一世一代の晴れ姿!!」

覚悟を決める瑞山&恵雲
その横で驚くレイモンド

レイモンド「ぁぁ!!あれは!?」

突然、ドラゴンガンダムの両肩が外れ、正面で輪を作る
更にその輪が回転し、太極図を浮かび上がらせる

サイ・サイシー「………………………」

ドラゴンガンダムの中で気力を最高に持ち上げるサイ・サイシー

サイ・サイシー「残念だけど、武当派の始祖、創始様に勝つにはこれしかない………例えこの命と引き換えになろうとも!!!」

サイ・サイシーの気力と共に、ドラゴンガンダムが美しい輝きに包まれる
その美しさに見惚れる一同

ナスターシャ「う………美しい………」

一瞬輝きが蝶の姿に見える

瑞山&恵雲「あれぞ、少林寺最高奥義!!」

サイ・サイシー「受けてみろぉぉおおおおお!!真!流星!!!!!!!」

創始のリアルカンフーに飛びかかろうとするサイ・サイシー

創始「待ったぁぁあああ!!!!!!」
サイ・サイシー「えっ??」

突然、サイ・サイシーに待ったをかける創始

瑞山&恵雲「な…何事??」
サイ・サイシー「待った………って言われても………って??あれ??」

ふと気づくサイ・サイシー
創始の気力で体が動かなくなっている

サイ・サイシー「どうして??」

不思議がるサイ・サイシーに小声で耳打ちする創始

創始「ふふ………その技、使えば己の命が無くなるのを承知の上か?」
サイ・サイシー「も…勿論!!」

創始に見抜かれて、少し虚勢を張るサイ・サイシー

創始「ならば、ここまでで良い……そんなもので打たれればワシとてどうなるかは見えておる………何よりお主の命、こんな事で無駄に捨てる事はない………」
サイ・サイシー「それじゃ………??」
創始「お主の勝ちじゃ……ワシの時代から長い歴史の中、さぞかし研鑽を重ねたのであろう………いやはや、参った参った、時の積み重ねには勝てぬものよの」

次第に消えていく創始とリアルカンフー

創始「良いものを見せてもろうたぞ………」
サイ・サイシー「創始さま!!」

消えていく創始を追おうとするサイ・サイシー

創始「今後も……精進せいよ………」
サイ・サイシー「………………」

抱拳で叩頭するサイ・サイシーと続く瑞山&恵雲

サイ・サイシー「………………」
瑞山&恵雲「…………………」

その情景に安堵するチボデー

チボデー「って、ドラゴンガンダムのギミックはおあずけかい?そりゃないぜ〜〜〜」
ナスターシャ「ふん!秘密兵器は秘密にせねばな」
チボデー「おいおい、そんな事言うけど、あんたのところのおっさんはどうなんだ?」
ナスターシャ「ふん、興味があるなら見ればいい!やれ!!アルゴ!!」

ボルトガンダムに向かって鞭を振るうナスターシャ

アルゴ「わかった!!」

アルゴの声と共に、ボルトガンダムを包んだガンダムマトリョーシカの頂点が爆発し、そこから凄まじい勢いで一筋の輝きが空へと昇る

×      ×      ×

ドミトリィ「!?」

迫り来る輝きに照らされる宇宙空間のドミトリィ
瞬間、輝きに包まれ消滅する

ドミトリィ「地球の色は………青………」

×      ×      ×

ポカンと上空を見上げているチボデー

チボデー「え?あれで終わり?」
ナスターシャ「十分だ」

勝ち誇るナスターシャ

ナスターシャ「だが………この危機を払い除けたとはいえ………」

ガンダムマトリョーシカを崩しつつ、中から現れるボルトガンダム
その肩が溶け落ちている

ナスターシャ「二度と使い物にはならんか………」
チボデー「アルゴのおっさん!一体何をやったんだ?」
アルゴ「それは秘密だ」

むっつりとチボデーをかわすアルゴ

チボデー「まぁいいけどよ〜〜〜、でこっちは決着ついたのか?」

ジョルジュのガンダムローズを見る
兵士ガンダムの群れに攻撃を受けているガンダムローズ

チボデー「おいおい、大丈夫かよ〜〜〜」

流石に心配になるチボデー

ジョルジュ「ふふ………あなたが私を心配するとは、よほど不利に見えるようですね?」
チボデー「違うのか?」
ジョルジュ「では、見ていてください!そろそろ支度は出来ました!!」

剣を手に、不敵に笑うジョルジュ

ジョルジュ「フォロー・ミー!!」
JD「何?」

一斉にガンダムフォローミーへと向きを変える兵士ガンダムたち
剣を手に襲い掛かる

JD「これは何としたこと?!」

見ると、兵士ガンダムたちにローゼスビットが刺さっていて、その先から出るショックウェーブで、兵士たちが操られている

JD「なるほど!同じ手でやり返すとは!」

構えるJD

JD「だが、所詮は真似事!!対処法は我にあり!!」

瞬間、鏡の体が分身し、一斉に剣を繰り出し、兵士ガンダムたちを連続で突き刺す

JD「はは!!いかが?!次はあなたを!!」

そこへ突然、兵士ガンダムたちをかき分け突進してくるガンダムローズ

ジョルジュ「ローゼスシールド・スクリーマー!!!!」

同時に肩のシールドを分離し、ビットと共に回転乱舞させる

JD「なんと!!これではいくら分身しても追いつかぬ!!」

分身ガンダムフォローミーの剣がシールドに防がれつつ、その陰から飛び出るビットのビームで撃ち囲まれ、籠の鳥となってしまうJD

ジョルジュ「ローズウィング!!」

シールドを手に集め、ヘリコプター状態に回転させ、上空へ飛び上がるジョルジュ

ジョルジュ「トドメです!!」

ビットを集めガンダムフォローミーの頭上から一斉攻撃のローズ

JD「お見事!!!」

ビームを受けるガンダムフォローミー

JD「さらば!!」

爆発するガンダムフォローミーの姿

×      ×      ×

チボデー「うぇ〜〜〜、ジョルジュの新ギミックの使い方が一番えげつねぇぜ………」

消えていくガンダムフォローミーを呆れつつ見るチボデー

ジョルジュ「ですが、手の内を見せてしまっては、もう秘密兵器としては使えませんね」

残念がるジョルジュ

チボデー「それはお互い様だ〜〜〜何せ俺が一番どうしようもねぇ」

胸から上になって動けないマックスター

サイ・サイシー「ほんとだ!今なら何してもいいかも〜〜〜!」

意地悪な笑いでマックスターをくすぐろうと迫るドラゴンガンダム

アルゴ「やめろ!今はそんな事してる場合じゃない!」

ドラゴンの首根っこをつまみ上げるボルトガンダム

サイ・サイシー「冗談だってばぁ〜〜〜」

そこへ響くダークたちの声

ダークたち「はっはっはっはっ!!」
創始「全く元気なシャッフル小僧じゃ」
ダークたち「だが、お前たちの力、しかと見せてもらった!!」
「どうやらシャッフルの資格は十分じゃ!!」
「その上で《不介入》の掟も次第に理解し、自覚していくだろう」

優しく響くダークたちの声

ダークたち「だが!!全ては最後の大難関ドモン・カッシュ!彼の戦い次第!!」
シャッフルたち「はい!!!」

ドモンの戦いへ視線を向けるチボデーたち一同

●ドモンの戦い

独狐求敗「ふん!ふん!ふん!!!!」
ドモン「くっ!!!………」

ゴッドガンダムを打ち続ける独狐求敗

独狐求敗「どうだ!!まだ逆らうか?!まだ私の拳が欲しいのか!!」
ドモン「ま、まだまだ!!うぐっ!!ぐぁっ!!」
独狐求敗「この!この!!流派の恥めぇぇぇええええ!!!!!!!」

一方的に不利のドモン

×      ×      ×

焦り見るレイン

レイン「どうしたの?ドモン?」

拳を繰り出すゴッドガンダムだが独狐求敗には当たらない

レイン「やっぱり拳が当たらない………それに」

拳がギリギリで当たらない

レイン「全てがギリギリで避けられている………」

やはりギリギリで避ける独狐求敗

レイン「でも………もしかしたら…そこに答えが??」

×      ×      ×

打ち合うドモンと独狐求敗

独狐求敗「ふん!ふん!ふん!!!!」
ドモン「くっ!!!………」

×      ×      ×

レイン「え………??」

何かに気づくレイン

×      ×      ×

更に打ち合うドモンと独狐求敗

独狐求敗「ふん!ふん!ふん!!!!」
ドモン「くっ!!!………」

×      ×      ×

更にそのネオホンコン上空に迫るコーナーポスト

×      ×      ×

その様子を、息を切らしながら見るシュバルツとファイターたち

ファイターたち「や………やばいぞ………」
シュバルツ「確かに……時間が無い………」

焦り気味にレインに詰め寄るシュバルツ

シュバルツ「どうだ?!レイン!!独狐求敗の弱点は?!」
レイン「もしかしたら!!」
シュバルツ「急いでくれ!!」
レイン「えぇ!!今試してみる!!」

コントロールをゴッドガンダムに送るレイン

×      ×      ×

コクピットのサインを確認するドモン

ドモン「サインが来た!で、どうすればいい?!」
レイン「ごめんなさい!ゴッドガンダムの武装はやっぱりまだ回路を開けなかったの、その代わり!疑似ラインを開いてシャイニングフィンガーを一度だけ打てるようにはできたわ!でも、それを使う前に試してみたい事があるの!!」
ドモン「わかった!」
レイン「それじゃ、とにかく相手を殴って!!」
ドモン「でも、独狐求敗には避けられるぞ!!」
レイン「いいから!とにかく!!」
ドモン「ならば!!」

ガンダム・マスター独狐に向かって拳を繰り出すゴッドガンダム

独狐求敗「無駄だと言ったはず………ぐっ!!」

言いかけたその瞬間、ゴッドガンダムの拳がガンダム・マスター独狐の右肩に命中する

ドモン「当たった??でも何故??」

自分の拳を不思議げにみるドモン

独狐求敗「はん!!まぐれだったのが分からんのか!!」

肩を押さえて庇う独狐求敗
そのまま、ドモンに襲い掛かる

独狐求敗「この!この!末席の未熟者が歯向かいおって!!」
ドモン「うるさい!!」

再び独狐求敗に拳を繰り出すドモン
今度はガンダム・マスター独狐の腹に命中

独狐求敗「ぐぅぅ!!」
ドモン「当たった!!また当たったぞ!!」

次々に拳を繰り出すドモン

ドモン「ならこれは!こっちはどうだ!!?」
独狐求敗「!!!!!」

全ての拳が命中し、連続して打ち据えられる独狐求敗

×      ×      ×

その様子を見ているシャッフルとクルーたち

サイ・サイシー「すげぇ〜〜〜形勢逆転だぁ〜〜〜!!」
バニー「ねぇレイン?一体どうやったの??」
レイン「うん、独狐求敗のドモンの拳を避けるのを見て気づいたの」

〜インサート〜

ゴッドガンダムの拳がギリギリで避けられる

レイン「確かに拳は当たらなかった………でもそれは全部ギリギリだった………必要以上に」
瑞山&恵雲「じゃが、それは達人ならではの技」
レイン「ううん、そうじゃなかったの」
レイモンド「はぁ?」
レイン「さっきの独狐の話を聞いて思ったの………あの人は片腕を自分で切り落として以来、モビルファイターに乗った事はない………それに、あの白いマスターガンダムは初めて乗っているはず」
ナスターシャ「そうか!!隻腕のやつはアレを乗りこなしてはいないんだ!!」
レイン「腕を落とした分、さまざまなバランスが変わっているはず!勿論コクピットのシステムはそれを計算している!」
シャリー「でも、肝心のパイロットの独狐求敗がそれをわかっていない!!」
レイン「だから、ガンダムの動きとズレが生じてしまうの!」

ガンダム・マスター独狐の動きを見るレイン

レイン「僅かな………ほんの僅かなズレ………達人だからこそのズレ」
シャリー「それがギリギリの理由」
レイン「だから、ゴッドガンダムの動きを相手と同じだけズラしたの!そうすれば、ズレは相殺されてドモンの拳も当たるはず!!」

ドモンの拳が独狐求敗をギリギリで追いかける

レイン「そして考えて打った結果が避けられた事に対して、今のドモンの技は無意識の拳!!何も考えずに、ただひたすら撃ち続けるだけ!!」
ナスターシャ「それじゃ、まるで!!」
レイン「猪突猛進!!」

独狐求敗を打ち続けるドモン

独狐求敗「何故だ!!何故こいつの拳が私に当たる?!私は確実にかわしているはずなのに!!」

連続する拳の威力に耐える独狐求敗

シュバルツ「今!ドモンの拳は一種のアドリブ!それに対して独狐求敗は、同じ流派の使い手としてドモンの拳を見てしまう」
ナスターシャ「それでは流派の型を重んじる独狐求敗には詠む事はできない!」
シュバルツ「策士、策に溺れると言うが、これは正しく、流派の達人、流派に溺れる!といったところ!!」
レイン「そして、猪突猛進を突き通す事で無心となれば!!その拳は全て!!」

無数の拳を打ち込むドモン

ドモン「明鏡止水の拳となるぅぅうううう!!!!!!!!」
独狐求敗「!!!!!!!!」

ドモンの拳に吹っ飛ぶ独狐求敗

レイン「いまよ!!」
シュバルツ「トドメだ!ドモン!!」
ドモン「勿論だぁああああ!!!!!」

拳を構えるドモン
キング・オブ・ハートの紋章が輝く

ドモン「俺のこの手が光って唸る!!
お前を倒せと輝き叫ぶぅうううう!!!!!!!
必殺!
シャイニング!フィンガー!!!!!!!!!!」

ガンダム・マスター独狐にシャイニングフィンガーを叩き込むドモン

独狐求敗「!!!!!!!!!!!!!!」

爆発と爆炎に包まれるガンダム・マスター独狐

一同「勝ったぞぉぉおおおお!!!!!!!!」

喜ぶ一同

東方不敗「いや!まだだ!!!」

一同を鎮める東方不敗

東方不敗「見ろ!!コーナーポストはまだ止まってはおらぬ!!」

迫るコーナーポスト

東方不敗「それに奴にはDG細胞がある!それ故!!」

瞬間、気配に気づく東方不敗
ドモンに飛びつき、その場から跳ね除ける
同時に爆炎から巨大なエネルギーが走る

ドモン「これは?!」

ギリギリ避けたドモンと東方不敗のいた場所を走るエネルギー
そのエネルギーが遥か遠方の島に着弾し、大爆発を起こす

跡形も無くなる島

一同「な……なんだ?この威力は???」

愕然となる一同

東方不敗「姿を見せぇえいいいいい!!!!!!」

ウィングを広げ高速回転するマスターガンダム
その回転突風が爆炎を吹き飛ばす

中から現れたのは、
九尾のプレートをパラボラアンテナ状態に構えるガンダム・マスター独狐であり、その下半身はアルティメットガンダムのボディと化している姿である

ドモン「デビルガンダム!!」
東方不敗「それに姉弟子が行き着いた奥義の技か!!」
独狐求敗「その通り!我が奥義《天地天愕拳》!!お前は一度見たであろう!!」
東方不敗「あれは生身の戦い………それをガンダムで撃つとは?!」
独狐求敗「その威力は見てのとおりだ!」

各ファンネルプレートがエネルギーを一点に集中させ始める
その集結点に拳を差し出す独狐求敗

独狐求敗「そして今度は全ての力を集めて打ち込む!!」

拳を中心とし、巨大化していくエネルギー体

独狐求敗「これは痛いぞぉぉおお」
ドモン「ばかな!!あんなものを打ち込めば、バリアの中のみんなも!!」

ドモンの背中に開会式場の一同がいる

シャッフル「そうはさせるか!!」

四方より独狐求敗に迫るシャッフル

独狐求敗「邪魔をするなぁああああ!!!!」

闘気をバリア状に放ち、シャッフルたちを跳ね飛ばす

シャッフル「ぐぁぁあああ!!!!!」
「だめだ!!近づけない!!」
独狐求敗「貴様らの技など既に見切っておるわ!!」

ファンネルプレートの角度を変え、更にエネルギーを集める

独狐求敗「いくぞぉぉおおお!!!!!!」

構える独狐求敗

東方不敗「ドモン!!構えろぉぉおおお!!!!!」
ドモン「はいっ!!師匠ぉぉおおおお!!!!!」

防御の構えを取る二人

独狐求敗「流派!独狐求敗究極奥義!!」

エネルギーに全身が包まれるガンダム・マスター独狐

独狐求敗「天地天愕!拳!!!!!!!!!!!!!!!!」

二人に向かって撃ち込む独狐求敗

東方不敗「むぅぅううううううう!!!!!!!!」
ドモン「ぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!!!」

構えに力を込める二人
その瞬間、エネルギー弾を全身で受ける

ドモン「ぐぅぅぅうううううう!!!!!!!」

押されるドモンと東方不敗

独狐求敗「そぉれ、そぉぉぉれれれれいいい!!!!!我が愛弟子の恨み!!思い知れぇぇええええええ!!!!!!」

パワーを増す独狐求敗
次第に押されるドモン

東方不敗「しっかりせんかぁあああ!!!このバカ弟子がぁあああああ!!!!!!」
ドモン「で………ですがぁあああ!!!!」
東方不敗「お前の目標はどうした!!夢はどうなる!?!お前は自分の父親を助けるためにワシと戦うのではなかったのかぁああああ!!!!!!!」
ドモン「そ、そうだ!そのために俺はぁあああ!!!!!!!」

再び力を込め耐えるドモン

東方不敗「ならばあれをやるぞ!!」
ドモン「師弟拳!!!!!!!!」

意気を合わせる二人

ドモン「超級!」
東方不敗「覇王!!」
二人「電影弾!!!!!!!!!!」

高速回転のマスターガンダムを支えるゴッドガンダム
その回転が独狐求敗のエネルギーを正面から受け散らす

独狐求敗「おおおおおおおおおお!!!!!!!!」
ドモン&東方不敗「!!!!!!!!!!!!!!!」

拮抗する二つのエネルギー
だが、次第に押され出すドモンと東方不敗

東方不敗「何をしとるか!このバカ弟子が!!
もっと気合いを込めろ!!
丹田に力を集め、腰を固めろ!!
ここが天下分け目の一撃だ!!!」
ドモン「ならばこそ!!」

力を込め乗り出すドモン

ドモン「流派!」
東方不敗「東方不敗は」
二人「王者の風よ!!」
ドモン「全新系裂」
東方不敗「天破侠乱」
二人「見よ! 東方は赤く燃えているぅぅぅぅううううう!!!!!!!」

その瞬間、二人の闘気が完全に合わさり、莫大なエネルギーに膨れ上がる

独狐求敗「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!!!!」

二人のエネルギーに押される独狐求敗
次第に崩れ出すガンダム・マスター独狐の体

独狐求敗「ばかな!!体が!!私の体がぁぁあああああ!!!!!」

愕然となる独狐求敗
ドモンと東方不敗、二人の拳にキング・オブ・ハートの紋章が輝く

二人「爆発!!!」
独狐求敗「ぉぉおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」

ぶつかり合っていた全てのエネルギーが破壌し、ネオホンコンの上空に広がる

だが、そのエネルギーの衝突でコーナーポストを傷つけ、落下に傾斜をもたらしてしまう

シュバルツ「まずい!!このまま倒れてはこのリング以外に、ネオホンコンの街を押し潰してしまうぞ!!」

焦るバリア内のシュバルツたち

東方不敗「ウォン!!なんとかせんかぁああ!!」
ウォン「そ、そんなの私にも無理ですぅぅうう!!!!!」

腰を抜かしてビビっているウォン

チボデー「いくぞ!みんな!!」
ジョルジュ「ええ!!」

コーナーポストの下部にまわり、逆噴射状に支えるシャッフルたち

ナスターシャ「なんとかしろ!アルゴぉぉぉおおお!!!!」
アルゴ「ぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!!」

バーニアを最大出力させるシャッフルたち
しかし、倒れつつ落下は止まらない

サイ・サイシー「ま、まずいよぉぉぉ〜〜〜〜〜〜こんなでかいの無理だよぉぉお!!」

見上げる東方不敗

東方不敗「ドモン!!何をしておる?!お前も行かんかぁぁ!!」
ドモン「はいぃいい!!!!」

シャッフルたちに加わるゴッドガンダム

独狐求敗「ま…待てぇえ!!!まだ決着は………私は敗けておらぬぞ………」

ゴッドガンダムに天愕拳の照準を向ける独狐求敗

独狐求敗「せめて………弟子の恨みを………晴らさねば………」

崩れる体で必死に狙う
その手を優しく抑える東方不敗

東方不敗「もう……良いではありませんか………姉上」
独狐求敗「何をいう………二人がかりなど卑怯な真似をしおって………だが………だが一人ずつならまだ………」

東方不敗に構えようとする独狐求敗

東方不敗「違いまするぞ………姉上も二人で戦っていたではありませんか」
独狐求敗「何??」
東方不敗「気づかなかったのですね?あなたの天愕拳……それを放つ失われた右腕には、常に愛弟子の姿が………」
独狐求敗「な……なんだと??」

右肩を見る独狐求敗

そこには、寄り添い支える愛弟子の姿が見える

独狐求敗「あ………ああ………………」

×      ×      ×

〜フラッシュ回想〜
今までの戦いの絵の中、その右側に常に青年弟子が共にいる

×      ×      ×

独狐求敗「お…お前が………共に………??」
青年弟子「………」

微笑んでいる青年弟子(初めて顔が見える)

東方不敗「あの日………」

×      ×      ×

〜12回大会の回想〜
ネオホンコン代表の東方不敗の前に現れる青年弟子

青年弟子「………………」

その姿は満身創痍である

東方不敗(現在)「やつは前の戦いで既にボロボロでした………惜しむらくは、まだ実戦の経験が足らなかったのでしょう………その時には既に………」

東方不敗の前で構える青年弟子
しかし膝をつき倒れてしまう

東方不敗(現在)「そしてワシに語ったのです……何故ガンダムファイトに出たのか………」
独狐求敗(現在)「そんな………あやつは口が」
東方不敗(現在)「きけませんでした………ですが、必死になって口を動かし……その吐血の音で………」

必死になって口を動かす青年弟子

青年弟子「どうか………どうか………私の師匠を………流派東方不敗に再び………帰参を許していただき………」

吐血の音がかすかな言葉となって聞こえる

×      ×      ×

独狐求敗「な………なんと………」
東方不敗「それが、ガンダムファイトの優勝に賭けた、奴の【夢】だったのです………」
独狐求敗「しら………知らなんだ………思ってもみなんだ………」

愕然となっていく独狐求敗

独狐求敗「あやつは、私が心のどこかで流派に帰りたがっていたのを………」

涙が溢れ出す

独狐求敗「まただ………今また………」

木の枝で背中を突かれた、幼い愛弟子との出会いを思い出す独狐求敗

独狐求敗「私が求めた敗をくれたのは………あの愛弟子だったのか」

泣き崩れていく独狐求敗

独狐求敗「おお………おおおおおお………くれおった………………敗をくれおったわぁぁぁぁ………」

東方不敗に支えられ崩れる独狐求敗

東方不敗「………………」

その二人の上に倒れてくるコーナーポスト
闘技場のバリアポストを押し潰し始めている

東方不敗「姉上………急がねば」
独狐求敗「ああ………」

立ち上がりコーナーポストを見上げる二人

二人「行こう!!」

飛び上がる二人のガンダム
その二人に気づくドモン

ドモン「師匠!!」
東方不敗「どけぇいいい!!!」

一同を振り払う東方不敗

シャッフル「お、おう!!」

一斉に離れるシャッフルのガンダムたち

東方不敗「それでは姉上!!」
独狐求敗「合わせるぞ!!」

飛び上がりつつ構える二人

東方不敗「流派!!」
独狐求敗「東方不敗が!!」

二人「終極奥義!!
石破!
天地天愕
天驚拳!!!!!!!」

拳を合わせ、コーナーポストへ撃ち込む二人

[!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!]

拳の威力が激音を立て、コーナーポストの落下にブレーキをかける

二人「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」

更に力を込めて撃ち込む
同時に闘技場のバリアポストが潰れ、バリアが消える

エリック「バリアが消えたぞ!!」
シジーマ「今だぁああ!!」

一斉にリングから脱出するガンダムたち
その様子を確認する東方不敗と独狐求敗

二人「よぉぉおおし!!!
上がれ!
上がれ!!
上がれぇぇぇぇええええええええ!!!!!!!!」

一気に最大出力へ上がる二人の拳

[!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!]

激音を上げ、宇宙へと跳ね返っていくコーナーポスト
そのまま軌道上に上がり、他のコーナーと共に所定の位置へと戻る

レイン「すごい………」
ドモン「ああ………あれが二人の正統掌門の力か………」

宇宙を見上げるドモンたち一同

●エピローグ

ストーカー「こうして長かった開会式は本当の終わりを迎えました………
ダーク・シャッフルの登場………
ガンダムファイトの意義………
ネオホンコン壊滅の危機………
明日からのファイトを前に、様々な危機を迎えたファイターたちでしたが、
彼らの活躍により全てを無事に切り抜ける事ができたのです。
おかげで第13回ガンダムファイト決勝大会は、その火蓋が切られました。
おそらく、一番焦ったのはネオホンコンのウォン・ユンファだったでしょう。」

へたばっているウォン
握手をし、散開していくシャッフルクルーたち
闘技場の上で集まっているチボデーたちシャッフルの面々
その役目を認識しあう一同もそれぞれに去っていく

残されるドモンとレイン

ドモン&レイン「………………」

悲しげに見送る視線の先
塵となり、崩れ消えていくガンダム・マスター独狐

ストーカー「そして、
陽は沈み………
別れの時がやってきます………
紅い空の下に………」

闘技場の上
その前で座禅を組んでいる独狐求敗と向かい合う東方不敗

東方不敗「姉上………空が紅うございますぞ………」
独狐求敗「うむ………では、私は先に東方に帰るとしよう………
ガンダムファイトの意義、我らの掌門に報告せねばな」

紅い夕空に包まれる二人

独狐求敗「思えばあの時………お前の話を聞いておれば………」
東方不敗「いえ………私こそ、約定を違えずに参上していればと……」
独狐求敗「だが、お互い良い弟子を持ったようだ………」
東方不敗「姉上の域にはまだまだ………」
独狐求敗「はは……だが、弟子といえばもう一つ………あの流派を呪う因習………」
東方不敗「はい………奇しくも姉上は流派を出てから初めて知る事に………」
独狐求敗「………掌門を弟子に譲った師匠は、必ずその弟子によって命を落とす」

〜イメージ〜
東方不敗の前に倒れている先代掌門

独狐求敗「そのため先代は私に掌門を譲らなかった………」

悲しげに瞳を閉じる独狐求敗

独狐求敗「何せ私は、先代の実の娘………………故に………」
東方不敗「………………」
独狐求敗「だがお前には、その覚悟が………」
東方不敗「………」

静かに頷く東方不敗

独狐求敗「そうか………」
塵となって消える独狐求敗
その最後の言葉が消えていく

独狐求敗「………そうか…そうか………」